約 4,481,605 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4417.html
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト 【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる りんぐ・おぶ・ふぇいと】 ジャンル アクションRPG 対応機種 ニンテンドーDS メディア 1024MbitDSカード 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2007年8月23日 定価 5,040円(税5%込) プレイ人数 1人(シングルプレイ)1~4人(マルチプレイ) セーブデータ 3個(シングルプレイ)8個(マルチプレイ) レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 ポイント ストーリーに鬱要素ありシステムは前作から改善 ファイナルファンタジーシリーズ クリスタルクロニクルシリーズ FFCC / RoF / LK / EoT / LD / TCB 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 FFシリーズの派生作品であるファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルシリーズの2作目。 『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』の続編だが、作中での時系列的には最初期にあたる作品。 主な略称は『FFCCRoF』。 特徴・評価点 前作に寄せられた不満点を徹底的に改善した。 新たにジャンプできるようになり、アクション制が増した。 前作で一部不満点となっていた瘴気システムを廃止。 シングルモードのストーリーの深みが増し、前作のマルチプレイでないとあまり楽しめないという部分も解消された。 ストーリーはとてもシリアスかつ鬱気味な大筋と、ところどころに挟まれる異様なノリのギャグとの対比が評価されている。 マルチプレイのシナリオは全体的に暴走気味で、シングルモードと比較するとキャラ崩壊が激しい。一応これにはちゃんとした理由もあるのだが、初見では戸惑うユーザーの方が多いかもしれない。 程よい難易度とやり込み要素。 ステージの難易度も程よい設定となっており、敵一匹に一瞬で殺される、いつの間にか複数の敵に囲まれてしまうといった理不尽な展開はまず起こり得ない。 クリアすると難度が少し上がる2周目プレイが楽しめる。2周目をクリアすると更に難しい3周目を遊ぶ事も可能。 装備は種類が豊富で、レシピも1周目だけでは全て手に入らない。 BGMの質も高く、良曲が揃っている。 町の人との会話の内容も面白いものが多い。 シングルモードでは凄まじくショタコンな鍛冶屋の女店主、いいお兄さん的態度で接しておきながら主人公の台詞の一撃で態度が豹変しやさぐれる門番兵士などブラックなネタが多い。 マルチプレイでは最初こそ閑散としているものの、ゲームを進めていくと少しずつ町の人が戻ってくる。 その中でも特筆すべきは鍛冶屋の担当キャラ。女店主に代わって(シングルモードを先に遊んでいた場合は)意外にも程がある人物が担当しており、言動も相まって一種のマスコット的な人気を確立した。 マルチプレイ用に8つのセーブデータを保存可能。全種族のキャラ(4種族x男女2種類の計8種類)を作れる。 BGM、効果音、ボイスのボリュームをそれぞれ0(無音)~10の全11段階から自分の好みのものに調節できる。BGMの大きさは問題ないが、ボイスや効果音がうるさく感じてしまうので小さくしたいという人でも安心。 また地味ながら、出力もステレオとモノラルの2種類から選べる。 前作経験者へのファンサービス的要素も見られる。 本作で拠点として登場する都市の名は「レベナ・テ・ラ」。前作でゴーストやらレイスやらが巣食っていた廃都が、まだ栄華を誇っていた頃の姿を拝む事ができるのである。 因みに前作のレベナ・テ・ラでボスを務めていた「リッチ」も本作に登場する。「幽世(かくりよ)」と呼ばれるダンジョンの他、とある意外な場所でもプレイヤーの前に立ちはだかり、死の宣告や異様に狙いをつけるのが早い魔法攻撃で苦しめてくる。 賛否両論点 裏技的なテクニックの存在。 クリアーに必須ではないが、知っているか否かで難易度が大きく変化するテクニックがいくつか存在する。 「魔石ジャンプ」は下画面からスライドで魔石を取り出し、高く積み上げて足場代わりにしてしまうというもの(*1)。セルキー以外でも高所への移動が可能となる他、ダンジョンによっては大幅なシーケンスブレイクすら可能となる。 流石にスタッフも問題視したのか、続編『エコーズ・オブ・タイム』では魔石が消費アイテムではなくなり、取り出して足場にする事もできなくなった。…別の方法で足場を作り出すこと自体は可能だが。詳しくは続編の頁にて。 もう一つのテクニックは「チャージキャンセル」。攻撃後ボタンを離さず少し長押しすると、攻撃モーション後に溜め攻撃のチャージを開始するのだが、この時チャージを始めてすぐにボタンを離すと、モーションの硬直を無視し即座に通常攻撃を繰り出せるというテクニック。 操作には慣れが必要だが、使いこなせるようになると攻撃ボタンを普通に連打しての連続攻撃よりもはるかに早く敵の体力を溶かすことができる。ちなみにこのテクニックの存在により、このゲームでは ユークが物理面でも魔法面でも最強 だったりする。 若干の種族間格差。 ユークは上記の通り、チャージキャンセルさえ体得できれば頭一つ抜けた異常な強さを誇る。 さらに女性限定だが、極めて強力且つ有用なアビリティがついた装備品のみでガチガチに固めることも可能。どうしろと。 セルキーはチャージキャンセルの恩恵を受けられず爆発力こそ無いものの、その機動力を生かしてボスの弱点部分を集中攻撃しやすい。 2段階目のチャージ技「チャージブレイク」と、攻撃した相手からHP・MPを吸収する装備品との相性も極めて良好。 リルティは連続攻撃の最後にある吹き飛ばしや、ガード不能の突進をかますチャージ攻撃で暴れ回るのが強い。 乱戦での雑魚掃除でその真価を発揮してくれる。一部ボスの取り巻き処理もお手の物。 お察しの通り、クラヴァットがその器用貧乏ぶり万能性故に割を食ってしまっている。せめてチャージキャンセルがなければ…。 極まったプレイヤーからは「クラヴァットの利点はチェリンカと女性装備の可愛さ」とまで言われてしまう事も。男性クラヴァットは泣いていい。 キーコンフィグが一応搭載されてはいるものの、操作タイプ1と操作タイプ2の2種類のみのうえ、その違いもAボタンとYボタンの操作が逆になる程度と微妙な変更点しかない。 そもそもキーコンフィグ自体が搭載されていないゲームも多々あるので、とりあえず無いよりはマシと評せなくもないが。 問題点 視点変更ができない。カメラワークも洗練されているとは言い難く、場合によっては操作に支障が出るレベルで見辛い事もある。 特に斜め方向へ物を投げる時や、台から台へ飛び移る時等の操作がカメラワークにより困難になっているという意見が多い。 前述の通りシングルモードのストーリーは深いのだが、後半が鬱気味。 可能な限りネタバレせずに説明するならば、主人公は一応幸せな生活を取り戻すことができる。 しかし人によってはバッドエンドとも解釈可能な終わり方をしている。純粋なハッピーエンドかと聞かれるとどうしても疑問符をつけざるを得ない。 + 致命的ネタバレあり、閲覧注意! 実は本作のマルチプレイは、シングルモードの「その後」が舞台となっている。 事前に条件を満たす必要こそあるが、とある場所でエンディング後の主人公一行と対面する事も可能。彼らがちゃんと「幸せな生活」を取り戻せたかどうかは、その光景を見たプレイヤー各自で判断して欲しい。 マルチプレイ用のキャラクターは髪型や顔が変えられない キャラメイキングと呼べるのは名前と種族、性別のみ。マルチで同じ種族、同じ性別のキャラと出会うと必然的に双子や三つ子になってしまう。別々の装備品をつけていないと咄嗟のキャラ判別がし辛く、プレイングにも少なからぬ影響を及ぼしうる。 前作や次回作ではちゃんと男女別のグラフィックが存在しているユーク族だが、本作では男女とも見た目が全く同じという手抜き仕様となっている。 Wi-Fiで協力プレイ(マルチプレイ)ができない。多人数プレイをしたいならば、人数分のDSとソフトを実際に持ち寄る必要がある。 マルチプレイは一応1人だけでも可能だが、その場合は本当に1人のみのプレイになる。 シングルモードの様に、他のキャラをCOMで代用して疑似マルチプレイをする…といったプレイは不可能。 味方キャラのAIが全体的に馬鹿。 黒魔の心得装備時に無駄に魔法を使って魔石を消費しまくったり、何も考えずに敵に突っ込んでいったりする。 仲間のAIは基本に主人公の進路を塞がないように動き回るよう設定されているのだが、ドロップしたアイテムが仲間の頭上に落ちた場合、このAI設定が原因でアイテム回収の為に仲間NPCと鬼ごっこする破目に陥ってしまう。その様子は傍から見て非常にシュール。 総評 薄かったストーリーは深みを増し、移動面での制約は撤廃され、シングルプレイ時の難易度も徹底的に調整された。 前作の問題点であった部分のほとんどが解消されたことにより、全体的に丁寧な出来栄えの一作となっている。 多くのレビューサイトでニンテンドーDSのアクションゲーム・RPG中で本作を一押しする声が多い事からも、その評価の高さが窺えるだろう。 余談 2009年に直系の続編である『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム』がWiiとDSで発売された。 こちらはシングルプレイ・マルチプレイの垣根が無くなったほか、Wi-Fiでの協力プレイや、装備品にアビリティがつけられるといった要素が追加された。 「河津神」こと河津秋敏氏が関わっているからか、この作品にも相当に奇妙・珍妙な名言(=迷言)が存在する。 + 本編の致命的ネタバレあり、閲覧注意! 一番有名なのは教皇ガルデスの台詞「 この力があれば、ナンドデモォー! 」だろう。 破滅する直前に「因果律を越え、次元を移動する力」を使って全てをやり直そうとするも、この際に「どうあがいても次元を移動しようとした瞬間、即ち自身が破滅する直前にたどり着いてしまう」よう細工を施されてしまい、やり直しも破滅もできずに同じ時間をナンドデモォー繰り返すという、何処かで見たような末路をたどる。そのときの台詞がこれである。 FFCCの話題について語る掲示板では、話題がループした際に「ナンドデモォー」と書き込まれるのがお約束だったとか。
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/90.html
タイトル:The Black Mages ゲームタイトル:ファイナルファンタジーシリーズ アーティスト名:The Black Mages 価格:@¥150 (アルバム一括購入は¥1,500) □■iTMS■□ 植松伸夫を中心に結成されたファイナルファンタジーシリーズの楽曲をハードロック/ヘヴィメタル調にアレンジするバンドThe Black Magesの第一弾。 タイトル:The Black Mages II "The Skies Above" ゲームタイトル:ファイナルファンタジーシリーズ アーティスト名:The Black Mages 価格:@¥150 (アルバム一括購入は¥1,500) □■iTMS■□ 前作が好評だったファイナルファンタジーシリーズのハードロック/ヘヴィメタルアレンジバンドThe Black Magesの第二弾。 タイトル:20020220 (Music from FINAL FANTASY) ゲームタイトル:FINAL FANTASY I~X アーティスト名:植松伸夫,浜口史郎,東京フィルハーモニー交響楽団 価格:@¥150 (アルバム一括購入は¥1,500) 2002年2月、東京国際フォーラムで行われたコンサートの模様を完全収録。 歴代のFINAL FANTASYシリーズに使用された楽曲からの選りすぐりを、浜口史郎がオーケストラアレンジした。指揮は竹本泰蔵。 □■iTMS■□ 【作品名】FINAL FANTASY 【アルバム名】FINAL FANTASY REMIX 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】12曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,000) □■iTMS■□ 【作品名】DISSIDIA FINAL FANTASY 【アルバム名】DISSIDIA FINAL FANTASY オリジナル・サウンドトラック 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】25曲 【価格】¥150/¥200(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【作品名】ファイナルファンタジー クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム 【アルバム名】ファイナルファンタジー クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム (オリジナル・サウンドトラック) 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】51曲 【価格】¥150均一(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【作品名】FINAL FANTASY VII Advent Children 【アルバム名】FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN COMPLETE Mini Album 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】5曲 【価格】¥150均一(アルバム価格¥600) □■iTMS■□ 【作品名】FINAL FANTASY VII Advent Children 【アルバム名】FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN Original Soundtrack 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】26曲 【価格】¥150/¥200(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【アルバム名】【PS版】FINAL FANTASY I Original Soundtrack 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】36曲 【価格】¥150均一(アルバム価格¥900) □■iTMS■□ 【アルバム名】【PS版】FINAL FANTASY II Original Soundtrack 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】29曲 【価格】¥150均一(アルバム価格¥900) [[□■iTMS■□ 【アルバム名】【DS版】FINAL FANTASY III Original Soundtrack 【ジャンル】サウンドトラック 【曲数】61曲 【価格】¥150均一(アルバム価格¥1,500) □■iTMS■□
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5084.html
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタル・ベアラー 【ふぁいなるだんたじー・くりすたるくろにくる くりすたる・べあらー】 ジャンル アトラクションアドベンチャー 対応機種 Wii 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2009年11月12日 定価 7,340円(税込) 判定 賛否両論 ポイント クリスタルクロニクルの中でも特に異色の作品FFとしてもアクションゲームとしても癖がある従来シリーズの未来設定だが、世界観は独自性強しFFらしからぬ(?)王道ストーリーとキャラクター独特の要素が多いのに説明が尽く不親切FFCCシリーズの中でも特に賛否が分かれる ファイナルファンタジーシリーズ クリスタルクロニクルシリーズ FFCC / RoF / LK / EoT / LD / TCB 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 プレイ・ヒーロー 概要 Wiiで展開されたクリスタルクロニクルシリーズの最終作品。 アクションRPG、国作り、タワーディフェンスと来て、最後はまさかのアクションゲーム(RPG要素も薄い)として発売となった。 主人公は引力を操る能力を持つという設定で、Wiiリモコンを使った引力操作によるアクションがメインのゲーム。 主な略称は『FFCC TCB』(FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES THE CRYSTAL BEARERS)。 キャッチコピーの通り、未熟な主人公の成長物語ではなく、最初から強いヒーローである主人公の活躍を描く、思い切りの良い展開・ゲーム内容が特徴である。 これまでのシリーズの世界観や設定は今作でも健在だが、一番遠い未来という設定のため、機械文明の発達を始め毛色がかなり異なるものとなっている。 なお、制作指揮はサガシリーズで有名な河津秋敏が関わっており、氏の趣向がゲームの其処彼処にちりばめられている。 特徴 マップはオープンワールドゲームのように開けたものとなっている。 基本的に世界は1つのマップとなっている。昨今のゲームでよく評価要素として挙げられる、シームレスの類である。イベントシーンへの切り替わりも画面を暗転させる事無く即座に行われる。 オンラインRPGに近いが、プレイヤーは基本的には1人(協力プレイも一応可能)。システムの都合上RPG的な要素が意図的に薄められており、ファイナルファンタジー=RPGと見ていると驚かされることになる。 勲章という実績システムがあり、マップを巡ってこれを集めていくのがゲームの重要な要素となっている。 主人公は身体の一部がクリスタル化した「クリスタルベアラー」の一人で、彼の独自能力として引力を操る事が可能。 引力を操ることで、物、敵、人など、大半のものを動かし、持ち上げ、投げられる。 主人公は最初からある程度の力を持っているという設定の為、アクションは既に最初から習得済。能力強化は可能だが新しいスキル習得などはない。 目の前にあるものはデフォルトの状態でほぼ全て投げたり動かしたりできるため、自由度はかなり高い。 これまでのクリスタルクロニクルシリーズと異なり、キャラクターの頭身が3~5頭身のデフォルメ体型から8頭身以上のリアル体型となった。 これにより、リルティ族の違和感が尋常でないことになっている。 ある意味、ナンバリングにおける『VI』以前と『VII』以降の違いを表していると見れない事もない。 評価点 自由度がとにかく高い。 主人公が成長する物語ではなく、ある程度成熟した青年であるが故に、意図して悪事を働くプレイもできてしまう。 一番有名であろうことは、通行人を能力で捕縛し、身体を揺らして強制的に有り金を全部出させることが可能な点。やりすぎると本当に捕まる。 ジャンル名「アトラクションアドベンチャー」に偽りは無く、フィールドの全てがアトラクションと表されるほどにマップ上の殆どのオブジェクトに干渉が可能である。そのアトラクションのテーマもフィールドに応じて異なる。 その自由度と開放感を引き立てるようなシームレスで地続きなフィールド、後述するようにイベントでも途切れないゲーム体験は当時のFFでは革新的であり、後年のハイスペック機で出た作品にも劣らない。 本筋のストーリーはあるものの、実は本作においてはやや添え物的な要素が強く、小ネタやサブ要素が非常に豊富となっている。 かといって内容がお粗末なわけではない。キャラクターの魅力自体はよく描けている。ただ本当にあっさりしており、その為中弛みは一切無い。この辺りもサガシリーズに通じるものがある。 FFシリーズで揶揄されがちな「ムービーゲー感」は同シリーズ作品と比較すれば薄めで、ゲームそのものに集中出来るという意見も。 「Wiiリモコンを活かしたゲームを」という観点で作られており、コントローラーとの親和性が高い。 冒頭でのシューティング面からしてWiiリモコンのポインティングで行う。 引力を操るという設定なので、Wiiリモコンで標的をポインティングして物をロック・掴みながらあれこれ出来るという点は、Wiiというハードをよく理解して作られている。 操作はリモコン(プラス含) ヌンチャクのみ。クラシックコントローラ、ゲームキューブコントローラ、Wiiリモコン単体などでは操作不可。 戦闘も基本はこれに準ずる。障害物を持ち上げて敵にぶつけたり、敵そのものを掴んで敵同士にぶつけるという荒業も可能で、戦闘シーンでできることはかなり多い。 反面、剣や銃といった従来のアクションゲームでポピュラーな要素は通常戦闘においては基本使えない。 後年のゲームに先駆けたように、リモコンの2ボタンでいつでも写真撮影が可能。しかも操作時のみならずイベントやムービー中でも自由に撮影できる徹底ぶり。 基本システムに囚われないプレイアブルイベントが随所に存在する。 冒頭のシューティング面や飛空艇操作などを始め、サブイベントにおいても波乱の展開がとても多く、プレイヤーを飽きさせない。 こういった本筋から外れた要素は「同じシステムのゲームに集中したい」ユーザーからは好まれないことも多いが、本作においてこれらイベントの多くはゲームオーバーの概念が無い為比較的ストレスが少なく、ミニゲーム感覚で楽しめる。 全てを好奇心の対象と捉える主人公の態度もあり、これらはストーリー的には「解決しなければならない問題」であってもプレイヤーにとっては「楽しむアトラクション」としての性質が強い。こう言った作りも本作を「アトラクションアドベンチャー」たらしめている。 プレイアブルイベントはクリア後自由に再プレイが可能。本編のシーンに思いを馳せるもよし、ひたすらにやりこんで高記録を狙うもよし。 開放的なゲーム性を反映してか、シナリオとキャラクターもそれに沿った陽性のものであり概ね好評。 主人公・レイルは「俺に任せろ」が口癖であるほどの自信家且つ、その言葉に違わない実力の持ち主であり、アトラクションを楽しむように困難を突破していく。そんな彼の立場で物語を追う訳なので、ストーリーは徹底して前向きで思い切りの良いものとなっている。 他にもそのツンデレぶりで作中一の萌えキャラ(?)とも評されるライバル・アミダテリオン、ふてぶてしいトラブルメーカーのヒロイン(?)・ベル、良からぬ事を企んでいそうで本当に悪党だった敵役・ジュグランなど、ある意味FFらしからぬ(?)清々しいまでにベタなキャラクター配置と王道冒険ストーリーは新鮮に捉えられた。特に近年のFF(とりわけナンバリング作品)でありがちで鼻についた、ウジウジしたキャラクターや鬱展開が殆ど無い点はポイントが高い。 ムービーと操作画面の切り替えもシームレスであり、波乱且つ小気味好い展開と相まって、まるでアクション映画のような軽快な感覚でストーリーを楽しむ事が出来る。 本作のシナリオは『サガ フロンティア2』以来、久しぶりに河津氏自身が手掛けたものである。 軽快であっさり目、主人公はヒーローなので悩まず徹底して前向きで鬱展開も無い。しかし繰り返しになるが内容がお粗末などという事は無く、終盤には重い展開もあり、主人公も最後まで軽いノリという訳ではない。特にラスボスとの対峙シーンでの主人公の台詞は『サガ』を彷彿させるもので、河津氏の作風が活きている。 それでいて、ラストバトル〜エンディングに至るまで思い切りの良さはブレることは無く、最後まで「ヒーロー」をプレイする事が出来る。 音楽面も高評価。 岩崎秀則・山崎良によるBGMは各種ロック・ワールドミュージック・オーケストラとジャンルがとにかく多彩かつ高クオリティで、場面演出とのマッチングも秀逸。 賛否両論点 案の定、独特のシステムには賛否が分かれている。 FFCCシリーズとして異色というよりもむしろFFとして異端の存在であり、引力を使ったアクションゲームという事で正道からも外れている。 敵を持ち上げて利用するなど独特のプレイングが可能な一方で普通の攻撃手段がなく、投げるものが無くなって敵自体をひたすら投げるしかなくなるケースも多い。 ボス戦も数が少ないうえ単調。攻撃力を強化していないとラスボス戦は苦行としか言い表せないものになってしまう。 一部のフィールドは敵の出る"瘴気ストリーム状態"と、住民のいる普段の状態を一定時間ごとに繰り返す。 瘴気ストリーム状態ですべての雑魚を倒し、"平定"することによって最大HPアップのアイテムを得られる。しかし一定時間ごとに繰り返す仕様が仇となり、戦闘中時間切れで勝手に戦闘が終わってしまうという問題が発生している。 時間を調整するアイテムがある為、最悪でもアイテムに物を言わせたゴリ押しを敢行すればどうにかなるが、果たしてこれを救いと呼んでいいものか。 シナリオ上の強制戦闘もほとんど無い為、サブイベントをスルーしてしまえば戦闘をほぼ行わずにクリアする事ができてしまう。 こうした独特のシステムに合わせて、問題点で取り上げるユーザーの遊びやすさを考慮していない不親切さが、本作の評価を下げてしまっているという印象は否めない。 クリア自体はそんなに難しいものではなく、やりこみ要素を捨てればすぐに終わってしまう点。 ただその自由度の高さの分、世界観を楽しむという意味でのやりこみ要素はとても多いので、このゲームの性質に噛み合ったプレイヤーであればそう簡単に終わることはないだろう。 問題点 全体的にユーザーに対して不親切。 軽快なのは良いのだが、するべき説明まで省いていたりして、プレイヤーを乗せて遊ぶ以前に振り落としてしまうレベルの不親切さが散見される。 まず初っ端からシューティングステージが始まるのだが、ストーリーの流れでいきなり導入し、ボタン操作だけが前触れ無く表示される。この時点で付いていけない人を多数出してしまった。 そうでなくても非常に独特の操作を要求される本作だが、チュートリアルは一切無い。 操作すべきボタンなどは必要に応じて表示されるのだが、操作の独自性故に「本当にこれでいいのかわからない」という事態が多く発生する。 「FFCCシリーズの過去作品をプレイしている事」がプレイヤーの前提条件として想定されているとしか思えない位、FFCCシリーズの世界設定に関する説明が無い。知らないプレイヤーは世界観についての基礎知識などが特に無いまま、よく分からないうちに物語を進めなくてはならない。 特に、ボス戦など一部のイベントに時間制限がある点は不満点としてよく挙げられる。無論この時間制限についても、事前の説明は一切無し。 何故かムービーがスキップ不可。初期の『キングダム ハーツ』の頃まで逆行したような問題を抱えている。 いくら軽快な流れとは言え、強制的にムービーを観せられるのは初見はともかく周回プレイではきつい仕様。しかも2周目以降のみ視聴可能なムービーが存在するので、それを観るための再プレイのネックになってしまっている。 住民達と基本的に会話できない。 非常にアクション豊かな住民達などが町で多く見られるのだが、登場するキャラの殆どとは会話不可能。RPGとは違うということの表現かもしれないが、勿体無くも感じる。 ざわざわ声やちょっとした声は聞こえるが、意味のある会話はほとんど無い。置物…とまでは言わないものの、オブジェクト的な扱いになっている。 町民が多くリアクションもバリエーション豊かではあるのだが、ぶつかると(こちらにその気が無かった場合でも)町民達は酷く嫌そうな顔をする。人によっては不快に感じる。 最早河津作品恒例の、未完成と思しき部分の存在。 具体的には先述した会話のオミットや全体マップの非実装など。特にマップの不備は街など入り組んだマップで迷いやすくなる一因となっている。 これらは発売日の前倒し(*1)や開発スタッフが一部『ファイナルファンタジーXIII』の制作へ流れたことなどにより開発スケジュールが逼迫した結果とされ、特に後者は影響が大きかったと攻略本でスタッフが述懐している。 総評 クリスタルクロニクルシリーズとしても、そしてファイナルファンタジーシリーズとしても、あげくアクションゲームとしてすら正道から外れたゲーム。 とはいえ客観的に見てもゲームとして欠陥があるわけではなく、キングダム ハーツシリーズ寄りのバリエーション豊かな遊びが提供されている。 シナリオ・キャラクターの面はヒロイックな主人公を始め全体的に好評で、説明不足とはいえ魅力的な世界観と相まって感情移入はしやすい。 しかし、その特異なゲーム性に対する認識がスタッフ側において甘く、説明不足などユーザビリティを度外視した点が目立つのは否めない。 その為か本作の評価については賛否が完全に割れてしまっており、特に否定意見に関してはFFという鋭い声のユーザーが多いシリーズなだけに、ことさら大きく響いてしまった様だ。 あらゆる点が異端、そして良くも悪くも河津作品の特徴が強く現れており、プレイヤーの感性が問われるゲームと言える。 よってFF・FFCCファンにもアクション好きにも安易に勧められる作品ではないが、このゲーム性に上手くマッチング出来たプレイヤーなら長く深く楽しむ事が出来るだろう。 余談 宣伝として、要潤が発売前の本作をプレイした動画番組が公開されていた。
https://w.atwiki.jp/wiiware/pages/140.html
光と闇の姫君と世界征服の塔 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル 光と闇の姫君と世界征服の塔 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルデータ ソフト紹介(メーカーより) 紹介映像 人気ソフトランキング ソフト紹介・感想 データ メーカー:スクウェア・エニックス ジャンル:世界征服RPG 配信日:2009/6/30 ポイント:1000 プレイ人数:1 使用ブロック数:308 対応コントローラー:Wiiリモコン Wi-Fi対応:ニンテンドーWi-Fiコネクション有料サービス対応有料ダウンロードコンテンツ ソフト紹介(メーカーより) 『光と闇の姫君と世界征服の塔 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』は、魔王の娘となって、戦いの舞台である塔にさまざまな罠やモンスターを配置し、次々と攻め込んでくる冒険者を撃退する「世界征服RPG」です。 プレイヤーは、”アーティファクト”と呼ばれるワナの付いたフロアや、手下であるモンスターたちを塔に配置することで、塔の最上階にあるダーククリスタルを冒険者に攻撃されないよう守ります。「空飛ぶ塔」を舞台に、世界各地で冒険者たちとの熱いバトルを繰り広げつつ、すべてのステージを制圧して世界征服を目指しましょう。 ニンテンドーWi-Fiコネクション有料サービスを通じて、新たなモンスター、フロアなどを購入すれば、戦略の幅が広がりさらなる世界征服をお楽しみいただけます。 紹介映像 人気ソフトランキング 09年6月 日 月 火 水 木 金 土 09年7月 日 月 火 水 木 金 土 09年8月 日 月 火 水 木 金 土 2 2 2 2 5 2 2 2 2 2 2 2 5 5 9 11 11 11 12 2 2 2 2 2 2 2 13 13 14 14 14 14 14 2 2 2 3 3 3 3 15 15 14 13 12 12 13 5 4 4 4 4 4 5 13 13 13 14 14 14 15 16 16 09年9月 日 月 火 水 木 金 土 09年10月 日 月 火 水 木 金 土 16 16 16 16 16 17 17 18 16 16 16 16 15 15 15 18 18 18 18 18 18 19 17 17 17 17 17 16 17 20 20 20 18 17 17 15 18 17 18 18 18 18 17 15 16 15 17 17 17 18 17 17 17 17 18 18 18 18 18 19 20 ※カレンダー内の数字は順位。過去の2chスレに書き込まれたランキングに基づく。 ※背景色が■の日は配信開始日 ソフト紹介・感想 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kouryaku-book/pages/87.html
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト 出版社 集英社 スクウェア・エニックス KADOKAWA(エンターブレイン) 出版年月 2007年8月 2007年10月 2007年10月 ISBN 978-4-08-779431-1 978-4-7575-2101-8 978-4-7577-3823-2 税込価格 1,153円 1,446円 1,870円 ゲーム概要 2007年8月23日発売。ハードはDS。
https://w.atwiki.jp/fantasychronicle/
このwikiはiPhone/Android用アプリ、ファンタジークロニクルの攻略及びまとめwikiとなっております ファンタジークロニクルとは ◆超!超!お手軽!オート機能実装! RPG初心者でも心配ないんです!始めた瞬間から冒険を楽しんでもらえるよう充実のオート機能を搭載いたしました!オート機能利用で移動も戦闘もお任せ出来ちゃいます! ◆4人の主人公! 聖騎士 闇の暗殺者 竜の魔術師 死霊の魔女 4つの魅力的なアバターをご用意しました!自分の分身を選んで冒険に出ましょう! ◆育てた魔獣と一緒に世界を冒険! 個性豊かな「魔獣」を育成して一緒に冒険できます!「魔獣」は移動手段になったり、戦闘に参加したりとあなたの冒険をしっかりサポート!お気に入りの一匹を見つけてくださいね。 ◆重厚なファンタジーシナリオ! 世界で人気!の理由はゲームシステムだけじゃない!冒険を通して描かれるファンタジーの世界にあなたもきっと虜になるはず……! ※データのダウンロードに失敗してしまう場合※ 通信環境の良いところ、WiFi環境でのゲームの開始をおためしください。 ご利用の端末の空き容量が不足している可能性があります。
https://w.atwiki.jp/gameaccessory/pages/79.html
ファイナルファンタジータクティクス A2 封穴のグリモア DS Liteアクセサリーセット ¥ 1,869 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト DS Lite アクセサリーセット [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/277.html
注意 このページでは『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』と、移植版『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター』を併せて紹介する。判定は両作品共になし。 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター 概要(リマスター) 変更点(リマスター) 評価点(リマスター) 賛否両論点(リマスター) 問題点(リマスター) 総評(リマスター) 余談(リマスター) ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル 【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる】 ジャンル アクションRPG 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ メディア 8cm光ディスク 1枚 発売元 任天堂 開発元 ゲームデザイナーズ・スタジオスクウェア・エニックス 発売日 2003年8月8日 定価 7,140円 プレイ人数 1~4人 セーブデータ 22ブロック使用 周辺機器 ソフトにはGBAケーブル1本が同梱(*1) 判定 なし ポイント 任天堂ハードへの復帰作シングルプレイが若干味気ないマルチプレイと世界観などは好評 ファイナルファンタジーシリーズ クリスタルクロニクルシリーズ - FFCC / RoF / CLK / EoT / CLD / TCB 概要 1996年より長らく絶縁状態にあった任天堂・スクウェア両社の復縁の為に開発された、FFCCシリーズの第1作。 プレイヤーは村のキャラバンとして、村を瘴気から守るクリスタルを維持する為「ミルラのしずく」を求めて旅をする。 なお、本作は「(一人での)シングルプレイ」も可能だが、当ページでのシステム解説は基本的に「(複数人での)マルチプレイ」を前提として記述する。 システム プレイヤーは4つの種族の中から一つを選ぶ。それぞれ長所や短所があるため、自分に合った種類を選ぶ必要がある。 なお、性別によって若干ではあるが能力が変わる。見た目も4つの中から選べるが、こちらは性能差はない。 + 簡単な種族説明 クラヴァット 防御力が高く、ガードの性能が高い・固有装備の防御力が全体的に高いと言う点もあり、防御重視で壁役を務めることが多い種族。 実際には物理・魔法ともに高いバランスでまとまった能力を持つ為、苦手な事は一切無い。特に男性は攻撃モーションにも優れ、必殺技の性能も優秀であり、他種族の役割を食いかねないほどの万能キャラに仕上がっている。 リルティ 攻撃力と防御力が高い。攻撃モーションや必殺技なども優れており、攻撃特化の種族。 魔法に関しては完全に無能。基本的な魔法一つ唱えるにも時間がかかるため、攻撃手段としては使えない。 また、力持ち故に後述のクリスタルケージを持ち運ぶ際に移動速度が下がらないというメリットもある。 ユーク 魔法のステータスが最も高く、射程・詠唱・効果時間にも優れる。 攻撃力と防御力は非常に低く、直接戦闘も苦手、必殺技もあまり役に立たないという、分かりやすい魔法特化型の種族。 セルキー 攻撃力が高めで、必殺技の発生が最も早い攻撃重視の種族。 射撃系の必殺技が多く、それを生かした一撃離脱戦法が有効。「ぼうぎょ」の挙動も他種族と違って回避行動である。 防御力は少し低めで、魔法もリルティよりはマシだがあまり得意ではない。 攻撃や魔法といった「コマンド」はコマンドリストにアイテムや魔石をセットする事で使用できる。コマンドはL・Rボタンで切り替え、Aボタンで使用する。同社の『キングダム ハーツ』に近い。 武器攻撃を行う「たたかう」と、種族毎に異なる防御行動をとる「ぼうぎょ」は固定で、残りの欄にアイテムや魔法をセットする。 種族はもちろん武器によっても「たたかう」の動作は異なり、また「たたかう」を長押しすることで、これまた種族・装備に応じた「必殺技」を発動できる。長押し中は足が止まるが、その隙に見合った大技を繰り出せる。 ハート(HP)を回復する食べ物といった使い捨ての消費アイテムもリストにセットできるが、これらは使用するとスロットからなくなる。 アイテムはメニューからも使用できるが、マルチプレイだとその間もゲームは進行する為あまり実用的ではない。 一方シングルプレイではメニュー画面を開いている間はポーズ状態となるため、落ち着いて回復可能。 装備品は基本的に直接購入するのではなく、レシピを入手し、必要な素材とギルを用意して鍛冶屋(アクセサリーのみ裁縫屋)で作ってもらう事で手に入れる。 鍛冶屋によって作れるレシピと作れないレシピが存在しており、対応している鍛冶屋が存在する村に出向く必要がある。 ダンジョン攻略時に重要となるのが瘴気から身を守るための道具「クリスタルケージ」(以下「ケージ」と記述する)。 ケージを中心とした一定範囲を越えるとHPが減っていく(*2)うえ、カメラは基本的にケージを中心に動く。このため移動の際には誰かがケージを持ち運ぶ必要がある。 ケージには火・水・風・土の四種類の属性が存在し、属性に応じて特定の状態異常に一段階強くなる。ダンジョン内の仕掛け「ホットスポット」を使う事で、ケージの属性をそのホットスポットが有している属性に変更可能。 キャラバンの行く手を阻む瘴気ストリーム(*3)を通過する際は、ストリームの属性とケージの属性を合わせる必要がある。瘴気ストリームの属性は年毎に一定の法則で変化し、ホットスポットの属性がダンジョン毎に決まっているのもあって、状況次第では移動可能なエリアが大分限られてくる。 ゲーム終盤になると、状態異常への耐性がない代わりに四属性全ての瘴気ストリームに対応する「?属性」に変更可能となる。 登場するダンジョンは全部で12種類。プレイヤーの目的であるミルラの雫は基本的にダンジョンの最深部に行かないと獲得できない為、ダンジョンの探索が必須となる。 ダンジョンは基本的に一本道。道中にある仕掛けを解きつつ攻略していく事になる。 最後のエリアにはボスモンスターが待ち構えており、これを倒せば雫が手に入ってクリアとなる。3か所のダンジョンをクリアするとケージに雫がいっぱいになり、一年が終了する。 一度ミルラの雫を取ったダンジョンからは、2年間雫が取れなくなる。ただしダンジョンの攻略自体は可能なので、アーティファクト集めや素材収集に励むのも良い。 2年経過して雫が得られるようになるとダンジョンの難易度が上がる(*4)。最大2段階まで上昇し、新たな敵が出現・敵の能力が上がる・出現数が増える・ボスの攻撃パターンが増えるなど、ダンジョンの難易度が上がると同時に手に入るアイテムやアーティファクトも豪華になる。 魔法を使うにはダンジョン内で「魔石」を拾う必要がある。 魔石はそのダンジョン内でのみ有効。最初から魔法を使う事もできない訳ではないが、その為にはあるアーティファクト(後述)を入手する必要がある。 また、マルチプレイ時はマジックパイル(*5)によって強力な合体魔法や魔法剣が使用できる。合体魔法を使わなければ有効打を与えられないモンスターも存在している為、マルチプレイを遊ぶのであればマジックパイルはマスターした方がよいだろう。 魔法の使用は、発動までに詠唱時間…要は溜め時間がかかる点を除けばノーコスト。魔石さえ拾えばそのダンジョン内では使い放題となる。 成長は経験値ではなく、ダンジョン攻略後に「アーティファクト」を入手する事で行われる。 アーティファクトは道中で拾った物と、クリア時に手に入る物から一つ選ぶ。 クリア時に手に入るものは、課題の評価が高いほどいいものが出やすくなる。 アーティファクトには「こうげき」・「ぼうぎょ」・「まほう」といった基本能力を増やすもの、ハート(HP)やコマンドリストなど装備では賄えない要素を増やすもの、常時魔法が使えるようになるものといったバリエーションがある。 ただし、一度取得したアーティファクトは再入手できない。そのため、粗方集めきるとクリア時に入手できるアーティファクトが一つも無いという事態も頻繁に発生する。 マルチプレイ時はプレイヤー毎に与えられた課題(ダメージを受けない、物をたくさん拾うetc)をこなす事でポイントが溜まり、ボス撃破後のリザルトで発表される獲得ポイント数が最も高いプレイヤーから順にアーティファクトを選べる。 独特な成長システムであったが、続編には引き継がれなかった。 シングルモードについて 本作はマルチプレイを推奨しているが、一人でもプレイは可能である。マルチプレイとは異なる点が多いが、一応シングルプレイにもある程度までは配慮されている。このシングルプレイについての問題点は後述する。 マルチプレイでは誰かがケージを運ぶ必要があるのだが、シングルプレイだとケージを運ぶ専用のNPCとしてモグが付いてきてくれる。 また、モグは一定条件を満たすと魔法で援護してくれる。魔法剣や合体魔法に活用できる。 マルチプレイでの合体魔法は複数人でマジックパイルする必要があるが、シングルプレイでは必要な魔石さえ揃っていれば詠唱時間こそかかるものの一人で発動できる。 タイミングを合わせる必要がないので、合体魔法の詠唱に関してはマルチプレイよりも楽。発動にコツがいるヘイストやストップでも簡単に使える。ただしその分詠唱時間は長くなる。 ただし、アレイズやスロウガなど一部の合体魔法は使えない。 上述したように、マルチプレイではメニュー画面を開いている間もゲームは進行するが、シングルプレイだとメニュー画面を開いている間、ゲームはポーズ中と同様の状態となる。 プレイヤー一人であることに配慮してか、敵の能力や出現数がマルチプレイに比べ少し易しくなっている。 敵の能力の上昇幅は2.5倍までに抑えられており、ちゃんとキャラを強化していれば決して理不尽な難易度ではない。 ちなみに、マルチプレイでは人数にもよるが敵の能力は最大で約4.5倍にまで跳ね上がる。 評価点 美しいグラフィック 『FF』メインシリーズと違ってプリレンダリングムービーは無いが、光の屈折やクリスタルケージの範囲を瘴気が避けていく様など当時の極限まで表現されたグラフィックは今見ても美しい。オープニングムービーは演出も含めて出色の完成度と評してもいいだろう。 モグのフワフワした毛は非常に細かく描かれているだけでなく、特定の場所でカラーリングやカットが可能。プレイしている内に段々と色は落ち、毛は伸びて元に戻っていくなどかなり芸が細かい。 今なお根強い支持を得ている世界観、設定、キャラクター 本作の目的は、人体に悪影響がある瘴気を僅かながら払えるクリスタルを一年に一度清める為、ミルラの樹から採取できる雫を一年に三滴集める事。この設定ゆえに、基本的には何十年でも旅が可能。 最後のダンジョンでは「ミルラの樹の雫は忘れられた思い出によって生まれる」といった世界の構造の真実を知る事ができ、そのダンジョンのボスを倒す事でエンディングを迎える事となる。 作風は絵本や児童文学的であり、街や住む人々は素朴で優しい空気を持っている。 ダンジョンも、開始時に語られる掌編の語りが本作の雰囲気を魅力的な物にしている。テンポを重視するユーザー向けに語りのスキップも可能。 アートワークの方向性や霧のように世界を覆う瘴気など、漂う雰囲気は全体的に『FFIX』の影響が強くスタッフの重複も多い。とあるキャラのゲスト出演もある。 ただし世界背景は『IX』とは違って退廃的であり、後味の悪いシナリオも複数見られる(*6)。 イベントやダンジョンクリア後は「日記」に出来事や主人公の心情などが記載されていく。暗いイベントの後には切ない余韻を、愉快なイベントの後には思い出して笑えるような内容が書かれてある。 アクション等のシステム面における完成度 本作の肝ともいえるマジックパイルは、シンプルながらも本作にマッチした物である。 操作性やゲームバランスにおいても、これといった不備は見当たらない。 ラスボス戦では日記に記載された内容の数だけ救済措置を得られるなど、非アクションのシステムも本作の設定に合わせて意外な形で役立つ事がある。 世界観を彩る音楽 谷岡久美が手掛け、楽団ロバハウスが奏でるケルト調楽曲の数々は本作の世界観と相まって高い評価を得ている。 Yaeの唄う「カゼノネ」や「星月夜」も本作とマッチしている。ダンジョン開始時の語りも担当している。 賛否両論点 とにかく薄味の本編ストーリー 元々オンライン仕様の予定だった為か、ストーリーは淡白で操作キャラも無個性。そうしたストーリー要素を求める『FF』ファンには勧められない。 ただ、イベントの内容自体は悪いものではない。日記やサブイベントなどテキスト自体も多く用意されている。 前述通りシステムの出来は良好であり、明確なストーリー性を重視しないユーザーにはさほど気にならない要素ではある。 ケージと瘴気の仕様による移動の制約 瘴気から守ってくれるケージの範囲がやや狭いため、~ガ系の魔法などの広範囲の攻撃を避ける際、ケージの範囲から出ざるを得ない事もある。 リルティ以外がケージを運ぶ場合は移動速度が遅くなる為、そのキャラに合わせて移動を合わせなければならない。また、運ぶキャラは攻撃や防御のアクションが行なえず、アイテムも拾えないため色々と損な役回りである。 特に瘴気ストリームを通過する時は全員が歩行速度を合わせ、少しでもケージの範囲から出れば押し戻される為、結構神経を使う場となる。 この制約によって団体行動や立ち回りなど考えながら戦闘する必要がある為、そこを面白味と受け取るか窮屈と受け取るかで賛否が分かれる。 シングルプレイ時にケージ運搬役として同行してくれるモグは、こちらの操作に合わせて付いてきてくれる。 それだけ聞くと瘴気を気にしなくて楽そうに思えるが、モグに長時間ケージを持たせた状態でいると「疲れたクポ」といって移動速度が低下する。当然その状態で進めばモグは遅れてしまい、操作キャラがケージの範囲から出て瘴気の中に入ってしまう為、必要に応じてXボタンでケージを降ろしたり、その場に留まったりしてモグを休憩させる必要がある。 「キランダ火山」等の暑いダンジョンではすぐに疲れるなど、妙な作り込みも見られる。単なるケージ運搬用のNPCではなく共に旅する相棒としての個性付けなのだろうが、人によっては煩わしさもあるかもしれない。 立ち回りに慣れている事が前提ではあるが、戦闘中はケージを降ろして魔法で援護してもらうなどすれば比較的スムーズに進められるだろう。 一部のアーティファクトがやたら出にくい 全てのダンジョンに3周目で与えられた課題について高得点を出した場合、4分の1の確率で出現するアーティファクト(以下、レアアーティファクトと記述)がある。この説明で大体察していただけるとは思うが、レアアーティファクトの入手は困難を極める。 与えられる課題については「ダメージを与える」「魔法で敵を倒す」といったオーソドックスなものから、「魔法攻撃に耐える」「たたかうで敵を倒さない」といったプレイングに工夫が必要で達成が難しいものもある。ダンジョンに出入りすれば課題が変わるので、最も簡単であろう「ダメージを与える」が出るまで出入りを繰り返すのもひとつの手。 課題が達成されたかどうかはそのダンジョンのボスを倒すまでわからない。苦労してクリアしても得点が足らずにレアアーティファクトが出なかったということも多い。更に課題を見事達成できた場合でも、4分の1という確率の抽選を引き当てなければレアアーティファクトは出て来ない。 特に「レイズリング」は「コナル・クルハ湿原」という本作でも最難関(*7)とも評されるダンジョンで出現するレアアーティファクトの為、入手を狙う多くのやり込み派プレイヤーに絶望を味わわせたという…。 いわば「やり込み要素」ではあるが、「理不尽な要素」とも見えてしまうところでもある。 問題点 シングル及び2人プレイで遊ぶには少々厳しいものがある 中盤以降、複数のモンスターと同時に戦うことが多くなるのだが、一度ダメージを受けると他のモンスターからの攻撃を立て続けに受けてしまいがち。 必殺技や魔法で大き目の攻撃を与えようとしても発動までの間は無防備なので、シングルだと隙を見つけるまで回避一辺倒のプレイを強いられるケースが非常に多い。 HP自動回復効果を持つアクセサリー「いやしのはちまき」又は「ひすいのうでわ」さえ入手できれば、人によっては温いと感じられるレベルまで楽にはなるが、果たして救済措置と呼んでいいものかどうか。 「プレイヤーが一人の為、出現する全ての敵から集中砲火を浴びる」という点は確かに厳しいが、ゲームバランスが崩壊しているという訳ではなく、最低限の配慮はなされている。 敵の攻撃待機時間なども細かく設計されており、立ち回りさえ守れば「敵に攻撃してる時、別の敵からの攻撃で中断される」という事も無い。装備を整えてアーティファクトもしっかり集めていれば、複数の敵が出てきても十分対処は可能ではある。 シングルプレイ時にはモグが魔法で援護してくれるが、どの魔法を使うかはランダム。さらにモグが魔法を使う為の条件を満たしている場合、援護が不要な場合でもモグの方からターゲットリングを重ねてマジックパイルを発動させようとしてくる。 例えばファイアでダンジョンの仕掛けを解除したいのに、モグが勝手にターゲットリングを重ねてきた結果、魔法がグラビデに変化してしまった…といった事態がそこそこの頻度で発生しうる。 一応、各地に存在するモーグリの巣でモグの体を染色すれば、染めた色に応じてモグが発動する魔法の確率を変える事もできる。とはいえあくまで確率を変えるだけであり、特定の魔法しか使わないようにするのは不可能。 ケージを持たせればモグが魔法を発動しないようになるが、そうすると今度は先述したモグの疲労による移動速度低下に悩まされる破目に陥ってしまいやすい。 マルチプレイにおいても、2人プレイの場合は話が変わってくる。ケージ運びの移動速度の問題や難易度が上昇するのはマルチプレイ共通ではあるが、2人プレイでは一人がメニューを開く時などはもう一人が相方やケージをはじめ画面全体に気を配る必要が出てくる。目玉のマジックパイルも無防備になるのはシングル同様な上に、敵側からの妨害を防げないためむしろ発動がより困難になる…などとシングルプレイ以上に苦戦を強いられる場面もある。 シングル・2人プレイ共に第3のフォロー役がいない点は変わらないため、実質的に「本作のマルチプレイの良さ」は3~4人プレイでないと生まれてこない。 マルチプレイに人数分のGBAとGBAケーブルが必須 これによりプレイ環境の敷居が非常に高いものとなってしまっており、本作一番の難点として挙げられる事も多い。マルチプレイでその楽しさを最大限味わえる筈のゲームなのに、そのマルチプレイを遊ぶのが物理的な意味で難しいというのはある意味本末転倒であろう。 本作のダンジョンは全体的にマップが広いのだが、地図はGBA無しだと表示されない。シングルプレイではGCのコントローラーで遊べるのだが、地図を見れないという仕様が原因で結局GBAを頼ってしまう事が多い。 特に「ライナリー砂漠」というダンジョンは起伏も景観も変化の無い砂の平地が続く上、ライナリー砂漠のクリアには無関係ではあるものの途中には「ラストダンジョンへ向かう為に必須の謎解き」も存在している。地図無しだと不必要にだだっ広いマップを徘徊する破目になる。 サブキャラの育成、およびサブキャラを使用しての攻略が困難を極める ダンジョンの難度の上がり方がキャラの強さに関わらず一定。 この為最初に育てたキャラでクリアした後、それ程育てていない別のキャラで同じダンジョンに行くと、その別のキャラで「最初のキャラがクリアした難易度のダンジョン」に挑む破目になる。 ミルラの雫がまだ取れないダンジョンを利用すれば、時間を進める事無く強化できる。とはいえこの方法もかなりの手間が掛かり、正直面倒くさい。 街道イベントやダンジョンクリアなどによって思い出の数が増えるのは、操作しているキャラのみ。操作していないサブキャラの思い出は一切増えない。 ラスボス戦で敗北した場合、思い出の数が10未満だとコンティニュー不可の強制ゲームオーバーとなるので、エンディングを目指すのであればできるだけ多くの思い出を集めておきたいのだが、この仕様によりサブキャラを使ってエンディングを迎えるには相当な手間が掛かる。しかもラスボス戦前に発生する質問イベントで選択肢を間違うと思い出が1つ減るという追い討ちまで存在している。 こうした仕様や、後述するアイテム受け渡しの制限などもあって、サブキャラを使用してのプレイは困難を極める。大抵のプレイヤーはキャラ作成・育成を一人に絞りがちになってしまうだろう。しかしサブキャラ育成はともかく、サブキャラ作成を怠るとプレイヤーの村で使える施設が増えないというデメリットがある。 「きゅうきょくぶき」のレシピはプレイヤーの村に錬金術師の家族が居ないと入手できず、材料として商人の家族からしか購入できないアイテムが必須、しかも材料を揃えてもプレイヤーの村の鍛冶屋でなければ制作不可…と、入手したければ最低でも3キャラ分を作成する必要に迫られる。ユークをメインキャラとして使用している場合「きゅうきょくぶき」レシピで作れる武器が事実上の最強装備となる為、この問題は避けて通れない。 敵の攻撃でのけぞりにくくなる強力なアクセサリー「フォースリング」の場合は、同様に錬金術師・商人・裁縫屋の3キャラ分を作成するのが必須となる。此方はユーク以外の3種族においても代替手段が存在しない。 少し工夫すればサブキャラを全く育成しなくてもこれらアイテムを入手する事が可能ではあるが、エース1人にその他大勢のひよっ子という構成はキャラバンとしてどうなのだろうか。 アイテムに関する問題点 マルチプレイ前提故か、アイテムストックがドラクエのような個別式。しかも売るに売れない装備用の素材や属性耐性用の装備(*8)などで枠が埋まる為、すぐにアイテム欄が一杯になってしまう。 これに加え、装備品は一度作成すると売却不可能。その上、他のキャラに渡す事もできない。装備備品はレシピの段階で受け渡しをしなければならず、不要になったら壊す(=捨てる)しかない。 イベントでのみ貰えるアイテムもある。性能面において役立つ訳ではないのだが、捨ててしまえば二度と手に入らないというコレクター泣かせの仕様。 条件次第では遊べないミニゲームの存在 特定の種族を操作キャラにしている時のみプレイ可能な隠しミニゲームが存在しており、他種族を操作している状態では遊ぶ事ができない。 この隠しミニゲームで最高ランクの成績を達成した際の景品である「オリハルコン」には別の入手手段が存在する。他の景品もそこまで豪華という訳ではなく、あくまでお遊び要素の範疇に収まってはいる。 総評 幻想的で優しく懐かしさのある情景と、その中に秘められた暗くやるせない気持ちにさせる話など、本作の世界観に魅せられたプレイヤーは多い。 肝であるマルチプレイの楽しさは十分評価されるものであり、一方のシングルプレイも制約こそあるものの決して遊べないという訳ではなく、十分楽しめる出来栄えである。 ケージや課題、マジックパイルなど制限のあるシステムは好みが分かれるが、プレイヤー同士の協力によってこうしたギミックを乗り越える達成感は他では得がたいものがあるだろう。 それらの利点や反省点を踏まえ、以降の続編作品では本作の問題点の多くが解消され、良作シリーズとして成長した。 余談 合併前のスクウェアにおいて、最後に社長を務めた和田洋一氏は、本作を「スクウェアが任天堂と取引再開した記念碑的タイトル」だと語っている。 長くなるので割愛するが、当時のスクウェアが任天堂三代目社長・山内溥氏に新作FFをソニーハードで出すことを相談したところ、「機種選択という意味では仕方ない」と快く受け入れる返事が返ってきた。しかし後に社員や傘下のデジキューブがN64をこき下ろす発言をしたため、両社の関係が悪化(大きいのは後者)したという。 後に和田氏が奮起して関係修復に動き、山内氏と対面して交渉、現在に至るという。山内氏退任後に関係回復というのはデマで、実際はゲームキューブで出す計画が進んだ際、山内氏から直々に「これまでにない新しいFFを出せないか」という注文を受けたという。 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター 【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる りますたー】 ジャンル アクションRPG 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4iOSAndroid 発売元 スクウェア・エニックス 開発元 ゲームデザイナーズ・スタジオスクウェア・エニックス 発売日 2020年8月27日 定価 【Switch/PS4】4,800円(税別)【iOS/Android】2,820円(税込) レーティング CERO A(全年齢対象) プレイ人数 1人(マルチプレイ時最大4人) 判定 なし ポイント クロスプラットフォーム対応新ダンジョンなど追加要素ありオフラインマルチは廃止 概要(リマスター) 2003年に発売された、初代『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』(以下、原作)のHDリマスター版。 2018年にリマスターが発表され、2年後の2020年8月27日に発売された。 基本的には原作をベースとしつつ、新規ダンジョン等の追加要素やUIの見直しなどの変更が施されている。 マルチプレイが本シリーズの売りの1つだが、本作ではクロスプラットフォームによるオンラインマルチプレイに対応している。 変更点(リマスター) 新規ダンジョンの追加 新規ダンジョンとして、本編クリア後に挑める高難易度ダンジョンが追加されている。 高難易度ダンジョンの内容はというと、最終ダンジョンを除く13種類のダンジョンの高難易度版。 基本的な構造は通常のダンジョンとほぼ同じだが、雰囲気やモンスターの配置等は一新されている。クリア後前提である為当然難易度はかなり高く、ダンジョンによってはクリア後すぐに挑むと為す術もなく戦闘不能に追いやられる。 高難易度ダンジョンにおいては、原作での最強装備を超える性能を持つ装備品のレシピや材料も追加されている。 ボイス等の追加 PCのパターンは原作より各種族各性別毎に1パターンずつ、計8パターン増えている。 また、PCのキャラボイスを4種類(各種族各性別毎に用意されている。全部で24種類)から選択できるようになっている。 その他主要キャラにもボイスが収録されている。 ものまねシステム PCの見た目やボイスを主要キャラのものに変更して遊べるシステム。 モグスタンプの景品として貰えるものや、新規ダンジョンのクリア報酬として貰えるものもある。 種族と性別が一致してないとものまねできないので注意。 一部だが、DLCとして販売されているものまねもある。此方はシリーズ別作品の主要キャラに見た目を変更可能。 クロスプラットフォームによるオンラインマルチプレイに対応 原作ではGBAを繋いだローカルでのマルチプレイしかできなかったが、本作ではオンラインマルチプレイに対応している。 クロスプラットフォームであるため、ハードを跨ぐマルチプレイも可能となっている。 逆に、オフラインでのローカルマルチプレイは廃止された。本リマスターにおいて唯一にして最大のデグレードといえる。 その他の変更点 ミニマップが常に表示されるようになった。 アイテムの所持数上限が大幅に増えた。 ティパの村に倉庫が追加され、アイテムの受け渡しが可能になった。 マジックパイルの際に、タイミングを示すリングが表示されるようになった。 日記からイベントを回想できるようになった。 ボーナス条件から、いわゆる減算方式のボーナス条件が削除された。 オートセーブが実装された。マップ移動時等に自動的にセーブがされる。 評価点(リマスター) オンラインマルチプレイに対応した 原作ではローカル限定かつ、人数分のGBA本体とケーブルがなければマルチプレイを遊べなかったが、本作ではオンラインでマルチプレイできるようになった為、マルチプレイを遊ぶ上でのハードルが大幅に低くなった。 クロスプラットフォームなので、友人と同じハードを持っていなくとも問題ない。またセーブデータの移行も可能なので、ハードを乗り換えた際にも安心して続きからプレイできる。 マルチプレイでは定型文として、メッセージ送信も可能である。送れるメッセージは定型文となっており、メッセージによる煽り行為などは生じにくい。 細かい点であるがオンラインによる募集の際にはダンジョンに到達可能であれば、そのダンジョンに実際に行かなくとも募集がかけられるのもメリットといえるかもしれない。 具体的には、現在のクリスタルケージの属性で通過可能な瘴気ストリームや、船による移動などで到達可能なダンジョンについては全てその場で募集をかけられる為、属性次第ではティパの村にいながらにしてライナリー砂漠やレベナ・テ・ラなどの遠方のダンジョンの募集をかけられる。船による移動が必要な場合も運賃支払いは不要なので、少額ではあるがギルの節約にもなる。 オンラインマルチプレイに対応したという事自体は間違いなく評価点といっていいのだが、しかしこのオンラインマルチプレイに関しては決して無視できない問題も存在している。この点については後述する。 新規ダンジョンが追加された クリア後に挑める新規ダンジョンが追加され、やりこみ要素が増えた。 新規ダンジョンでは敵のステータスがかなり高いだけでなく、原作ではそこまで重視されなかった耐性が重要になる場面が多くなる為、様々な装備品を駆使しなければならない。 原作では最終的にはやりこみの範疇といってよかったアーティファクト集めもしっかりしておかないと太刀打ち不可能と言って差し支えなく、結果としてアーティファクトをしっかり集める意義にも繋がっている。 もちろん、新規ダンジョンもマルチプレイ可能であるが、曜日によってメンバー募集可能なダンジョンが限られているという変わった仕様がある。シングルプレイでは曜日によって挑めるダンジョンに制限がある訳でもないため少し変わった仕様といえよう。 もっとも、募集できる曜日は比較的多めであり、土日には全てのダンジョンの募集がかけられるため、制限が強すぎるというほどではない。 遊びやすくなった変更点 アイテムの所持数上限が大幅に増えた為、アイテム収集が格段にやりやすくなった。 耐性値なども意識すると装備品だけでもかなりの数になる上、レシピや素材などを持つとすぐにアイテム欄が一杯になっていたため、この改善は非常にありがたい。 倉庫を介して装備品の受け渡しが可能となった。 メインキャラからサブキャラに装備品を含むアイテムを受け渡せるようになった。これにより、不要となった装備品をサブキャラにあげたり、育成時のみ武器などを渡すといった事が可能となった。 前作でもアイテムの受け渡しは(ローカルマルチを遊べるのであれば)可能だったが、装備品についてはどうしても渡せなかった。 減算方式のボーナス条件は出現したら変更推奨とまで言われていた。削除されたのは至極当然の結果とはいえ、明確な改善といえる。 キャラボイスの追加は雰囲気作りに一役買っているといえよう。ボイス不要派の為に、オプションからボイスをオフにする事も可能となっている。 賛否両論点(リマスター) 微妙に違和感のあるUIや操作感 おそらくiOS/Android側との兼ね合いであると思われるが、PS4でのプレイではUIの各所において違和感を覚えたり、操作しにくかったりする部分がある。 特に指摘されがちなのが「連続攻撃を出し辛い」という点。闇雲に連打するだけでは入力を受け付けてもらえず、タイミング良くボタンを押す必要がある。しかしこのタイミングの判定がかなりシビアなのか、どれだけ練習しても連続攻撃が途切れてしまうという嘆きの声が複数確認されている。 但しこれは本作だけではなく、携帯機と同時発売しているリマスター作品の多くに該当する事ではある。 オートセーブの実装 オートセーブが実装され、マップ移動時に自動でセーブされるようになった。これにより不測の事態が起きた場合でも被害が最小限に抑えられるようになった。 なお、ズルい使い方として、ボスを倒した際の報酬にお目当てのアーティファクトがなかった際にリセットすることでボス戦からやり直すことで短時間でレアなアーティファクトを入手することも可能だが利用は自己責任で。 便利な機能だが、マップ移動の際に必ず行われるため、ボスが強力過ぎて勝てる見込みがないような状況で敗れてもコンティニュー時にボス戦から再開するという状況に陥ってしまうケースもある。 2020年12月のアップデートで改善されるまではボス戦から離脱してワールドマップに戻る手段がなかったため、この状況になるとなんとかしてボスを倒すか、オートセーブを諦めるかのどちらかしかやりようがなくなってしまう。 原作同様しっかりと手動セーブを行っていればいいが、オートセーブに頼り切ってしまい普段セーブをしていないと長時間のプレイが水の泡となってしまうこともありえる。 特に終盤ダンジョンでは「ホーリー」がなければろくにダメージが与えられないボスが数体いるため、「レイズ」を持たずにシングルプレイでボス戦に突入してしまうと大苦戦必至である。全くダメージが与えられないわけではないため完全に詰んでしまうわけではないがダンジョン攻略を超えるほどの長期戦は免れない。 この点について、全滅した際にワールドマップに戻れる選択肢が出るようになったため、一応は改善されたといっていいだろう。 課金によって入手可能な武器の存在 本作はDLCとして有料で購入可能な武器が各種族2種類ずつ、合計8種類存在するのだが、その威力はリルティのものは原作の最強武器と同等、他の3種族のものは原作最強武器を 大きく上回る 超高性能なものになっている。 このDLC武器をゲーム開始直後に入手した場合、原作最強クラスの武器が最初から使えることになるため、序盤から中盤にかけてのゲームバランスはほぼ完全に崩壊する。一応、必殺技については性能面で言えばそこそこといったところでバランス調整がされているといっていいため、最後まで使い続けられるか、というと微妙なところではあるがいずれにしても終盤まで普通に使っていける武器であることには違いない。 有料DLCなので買うかどうかはプレイヤーの自由ではあるが、オンラインのマルチプレイにおいて、一緒にプレイする相手がDLC武器を持っていると序盤ダンジョンのボスを秒殺して場の空気がしらけてしまう…なんてケースも珍しくない。 終盤になるとキャラクターも十分育てていなければ苦戦必至のバランスとなっており、DLC武器があるからずっと無双できるというわけではなく、必殺技がより強い武器ももちろん存在するため、原作最強武器を入手する必要性がないわけではない。 新規ダンジョンで追加された武器は原作最強武器より更に強力な性能を有している。あくまでDLC武器が強いといえるのは序盤から中盤、ひいき目に見ても終盤にさしかかるまでということになる。 しかしながらリアルマネーの支払いだけで序盤から入手できる武器としては、本作のDLC武器はあまりにも強すぎた。これが原因で発売当初には「有料DLCを買わなければ最強武器が手に入らない」という誤解まで広まってしまった。 実際のところ、序盤が多少楽になる程度の性能のアイテムが有料DLCで選ばれることは少なくないが、明らかに序盤のゲームバランスを吹っ飛ばす性能の装備品が出てくることは稀有といえよう。原作経験プレイヤーが本編を楽にクリアできるようにするために用意したという好意的な見方も不可能ではないが、結局この判断に対するユーザーからの賛否は大きく分かれてしまった。 リマスターでの追加要素に対する賛否両論 満を持して追加された高難易度ダンジョンだが「調整不足」と思われる点も少なくない。 追加ダンジョンの雑魚敵は魔石、食べ物、フェニックスの尾のいずれかを落とすことが多く、新規装備の材料となるレア素材はごく一部の雑魚敵しか落とさないため、高難易度ダンジョンでは敵を倒すメリットはあまりないといってしまっていい。 一方で敵を倒さないと先へ進めないといったギミック対象となっているケースは少なからずあるため、結局敵を倒さざるを得ないという事態に陥りがち。本作では敵を倒すことによってレベルアップするといったことはないため、レア素材を落とさない相手との戦闘はストレスフルとなってしまいがち。 新規ダンジョンのボスは新防具の素材を落とすのだが、そのボスに対して有用性の高い耐性装備の素材となっているケースが多く「ダンジョンを攻略する為の素材を集めるのに、そのダンジョンを攻略しなければならない」という本末転倒な事態になっている。 特に新規ダンジョンでは、原作ダンジョンと異なり耐性の重要度が高くなっており、猶更この仕様が気になるところである。 敵の数も尋常でないほど多く、敵から攻撃を受けたときの「のけぞり」を無効化できるアクセサリー「フォースリング」がないと話にならないケースも多い。 逆に、耐性装備がないと生き残れない場面では、耐性装備をガン積みしてのけぞらないようにしながら攻略を余儀なくされる。 とある2種類のダンジョン以外は全く同じドロップテーブルとなっているため、課題達成のボーナスなどの重要性がそれ程高くない。手抜きなのか、やりやすい場所でやればいいという運営の慈悲なのか。 新規ダンジョンの攻略報酬の中には、マジックパイルなしで特定の合体魔法を使用できる追加アーティファクトが存在しているが、それについての賛否が分かれてしまっている。 本編ダンジョンであれば明らかに強力な効果のアーティファクトなのだが、新規ダンジョンでは合体魔法を正確に使うことすら難しいほどに攻撃が苛烈なので、新規ダンジョンにおいてはこの追加アーティファクトを使用することがある意味前提となっている節はある。 プレイヤー側の受け止め方も様々で、困難な新規ダンジョンをクリアしたご褒美なのだから通常ダンジョンで使うのもプレイヤーの自由だという肯定的な意見や、そもそもオンラインマルチプレイでは合体魔法を使うのが難しく、こうしたアーティファクトの存在もやむを得ないという意見がある一方で、当然ながら皆で強力して強力な魔法を放つというコンセプトが完全に崩壊してしまうため、(本編中のダンジョンで)合体魔法を利用できるアーティファクトの使用を嫌う者も存在している。 問題点(リマスター) 変更点にない原作の問題点は概ねそのまま 一部アイテムの入手にサブキャラが必要なのはそのままであるが、原作同様ダンジョンの難易度はキャラの強さと無関係であるためサブキャラの成長が難しいのは変わらず。 低難易度のダンジョンかつスコアが低い方が出やすいアーティファクトもある為、低難易度のダンジョンの募集に該当アーティファクトを集め損ねた上級者が乱入してボスまでクリスタルケージを持って行き他のメンバーを置いていったり、高難易度ダンジョンで作れる最強武器や追加アーティファクトで「ホーリー」「グラビデ」「メテオ」を使って無双するという問題があった。 シングルプレイ時にモグが「疲れたクポ」といって移動速度が低下するのも変わっていない。しかもこのモグの台詞にもボイスが追加されたので、ボイスをONにしているとダンジョン攻略中は「クリスタルケージはモグに任せるクポ」「疲れたクポ」というボイスを繰り返し聞かされる破目になる。 あまりの頻度でボイスが流れる所為で、原作よりもモグの印象が悪くなっている点は否定できない。「原作と比べてモグが疲れやすくなっているのでは?」といった推測の声も上がっている。モグのボイスそのものや、声優の演技に問題はないのだが…。 更に広がった種族間格差 原作の時点で終盤魔法が重要になることからユークが強力とされており、魔法が苦手なリルティやセルキーは終盤は厳しいバランスとなっていたが、新規ダンジョンの追加でその格差は更に広がってしまった。 そもそも追加ダンジョンの一部では魔法偏重主義が更に加速しており、魔法が苦手なリルティやセルキーだとかなり厳しい。 逆に、リルティが特異とする物理攻撃が有効に働くダンジョンは一切存在しない。原作の時点で魔法が重要視されるバランスだったためにリルティやセルキーは上級者向けとされていたのだが、結果的に差を是正するのではなく拡大する方向に舵を切ってしまったという事になる。 クラヴァットは高水準の性能でまとまっておりユークほどではないが使い勝手は良くシングルプレイでも十分耐えられるが、リルティやセルキーは見た目以外では選ぶ価値がないと言われるほどの惨状である。 新規ダンジョンで追加された装備品についても、かなり大きめの種族格差が見られる。 ユークの追加武器は、必殺技で各種魔法を放てるようになるという物。特にマジックパイル無しでサンダガを発動できる「イビルケラウノス」と、同じくブリザガを発動できる「フロストマギア」は魔法の追加効果もあって極めて強力。 クラヴァットやリルティの必殺技は既存の必殺技「暗黒剣」「メッタ斬り」よりも弱い必殺技から名前を変えただけの流用。原作最強クラスの性能を有する技であるため、強い技を用意するのが難しかったのかもしれないが、特にリルティについては強力な技を宛がってもよかったのではないかと思われる。 セルキーは追加武器の必殺技でヘイスガやクリアガを発動可能となっており、サポート担当として十分すぎる程の能力を手に入れたが、必殺技による攻撃を得意とするという種族の特徴が迷子となってしまっている感がどうしても否めない。こうした種族の特徴と追加必殺技のミスマッチは、最終的に魔石やアーティファクトではなく必殺技で魔法を放つ事になるユークにも当てはまる。 特にリルティについてはアップデートでテコ入れがなされたにもかかわらず、なお弱い。 + アップデート前のリルティの惨状 魔法が苦手な代わりに武器攻撃に秀でている、という特徴を有するリルティ族だが、アプデ前の追加武器を含めた最強武器の攻撃力の数値は他種族に大きく劣っていた。他種族の最強武器は攻撃力56~57なのに対し、リルティのみ追加武器を含めて一律攻撃力40止まりであったのだ。 各地の攻略サイトにおいて、リルティの最強装備として評価される武器は原作での最強装備ほぼそのままであり、新規武器はほとんど評価されていなかった。他3種族とは異なり、リルティだけリマスターの追加要素無しで高難易度ダンジョンに挑まされているような状態だったのである。 モーションや必殺技を意識した結果の調整とは思われるが、あまりに数値上の差がある上に、高難易度ダンジョンでは敵の数が多すぎるが故に必殺技を溜める余裕もあまりないので、数値が劣るだけでも単純に欠点となりやすい。 必殺技の威力だけならリルティ専用アクセサリー「ドラゴンハート」によって+3(ステータス攻撃力上昇値は+15)できる為、ある程度までなら補う事が可能ではある。しかし後半のダンジョンや高難易度ダンジョンでは該当する耐性装備で埋めなければソロで攻略することは不可能なレベルになっているため、装備で欠点を補う余裕が無いので救済措置とは言い難い。 しかもユークには魔法のダメージが+15(ステータス魔法攻撃力上昇値+75)される専用アクセサリー「ワイズマンソウル」が追加されており、火力格差が余計に広がってしまっていた。 2020年12月のアップデートで、追加武器であった「レーヴァテイン」の攻撃力が60に強化され、また「デイブレイク」の必殺技威力が上方修正された。 とりあえず、数値上では不遇の救済がなされた形になってはいる。魔法必須・物理攻撃不遇という根本的な問題はそのままなのでリルティ不遇は変わっていないが。 マルチプレイに関する問題点 本作のオンラインマルチプレイでは、ダンジョンクリア時にゲームが進行するのはホストのみというとんでもない仕様がある。 具体的には、ダンジョンをクリアしてミルラの雫を獲得できるのはホストのみであり、その際に手紙が届くのもホストのみなので、クリア後はホストが手紙を読み終えるまでゲストは単に待ちぼうけを食らうことになる。 ゲストは報酬を含めたアイテムを獲得できるが、たとえそのダンジョンでミルラの雫を獲得できる状況であっても雫は手に入らない。仮にフレンドと同じダンジョンを同時進行でプレイしようとした場合、同じダンジョンを二回以上クリアしなければならない破目になる。 当然同じ年にミルラの雫を獲得するのが3回目であった場合、そのプレイヤーのみが次の年に移行するため、イベントも待たなければならないことになる。 オンラインマルチプレイでは各プレイヤーが自身のセーブデータのキャラクターを用いなければならず、原作以上にサブキャラの育成が難しくなっている。同程度の速度で攻略しているフレンドと一緒にプレイしているといった状況でお互いにサブキャラを育成するのは、最早修羅の道と言う他ない。 マッチング時に進行の遅いホストを見つけて、難易度が低いダンジョンに同行すればサブキャラの育成も可能ではある。楽しいかどうかは別として、だが。 最大の問題は、本作のオンラインマルチプレイが 本作(および原作)の世界観や設定と乖離したシステムとなってしまった点 であろう。 前提として、原作では「同じ集落に住むものが、生き延びるためにキャラバンを組んでミルラの雫を集める」という背景ストーリーが存在しており、マルチプレイは「同じ集落に住むキャラバンの仲間同士が一緒に旅をする」というものであった。しかしながら、本作ではローカルマルチプレイが「同じ集落に住むキャラバンの仲間同士が一緒に旅をする」という事は絶対にできなくなってしまった。これは原作のコンセプトを完全否定していると言っても過言ではない事態である。 特にかつて原作を知人や家族などと一緒に遊んだプレイヤーの中には、このオンラインマルチプレイの仕様のみを理由として本作を受け入れられなかった者も少なくない。確かにオンラインでのマルチプレイを実装しようとすると現在の仕様にせざるを得なかったのかもしれないが、せめてSwitch版・PS4版だけでもいいからローカルマルチプレイを残す事はできなかったのだろうか。 本作の世界観や設定とオンラインマルチプレイがそもそもマッチしていなかったのでは、という指摘もある。 ロード時間が長い 各所で発生するロード時間が長い。現在のゲーム水準と比較して…どころか、3世代前のハードで発売された原作よりも長くなってしまっている。 一番ロード時間が長いのがSwitch版、一番マシなのがAndroid/iOS版と言われている。 PS4版であれば、PS5でプレイするとロード時間をある程度まで短縮可能。 特に、仕掛けの都合上マップ移動が多くなりがちなダンジョン「ジャック・モキートの館」では、このロード時間が無視できない問題になっている。 ロード時間の長さをスタッフが気づいていたかは分からないが、高難易度ダンジョンである「モキート夫妻の晩餐会」では、入る必要があるマップが1つだけになっているなど大幅に簡略化がなされている。ロード時間の長さ故にこのような仕様にしたと推測可能ではあるが、猶更ロード時間の改善はできなかったのかと思わずにはいられない。 アップデート後に発生した不具合 錬金術師の家族が装備品のレシピをくれる条件を満たしても、レシピを貰えなくなるという不具合が発生している。 高難易度ダンジョンの攻略を考えるのであれば、錬金術師の家族以外にレシピの入手手段が存在しない「フォースリング」入手がほぼ必須なだけに、この不具合の影響は深刻と評さざるを得ない。 有志の検証によると、錬金術師を親に持つキャラが何らかのレシピを1個以上持っている状態だと、条件を満たしてもレシピを貰えるイベントが発生しなくなるとのこと。 また貰えるレシピと同じものや、貰えるレシピで作成可能な装備品を、別のキャラが所持している状態でもイベントが発生しなくなるという報告も存在している。 セーブデータや操作キャラを選択する際の読み込み時に、画面が暗転したまま長時間操作不能になってしまうという不具合が度々報告されている。 酷い時は暗転したまま3分以上待たされる破目になる。一旦リセットして再読み込みするという手も無い訳ではないが、データ破損のリスクを否定できないので使用は自己責任で。 上記2種類の不具合は、どちらもアップデート前には報告の無かったものである。仮にも天下のスクエニ作品だというのに、アップデートで不具合が増えたようにしか見えないというのは一体どういう事なのか。 + アップデートによる改善点(リマスター) ムービーがスキップできない マルチプレイ限定で、ボス戦の導入やミルラの雫取得時等に流れるムービーのスキップができない。地味ではあるがタイムロスになってしまう。 2020年9月のアップデートにおいてスキップ可能になった。 このアップデートを経ても、Android/iOS版のみ「船で移動する際のムービー」がスキップ不可能となっている。 ?属性のホットスポットに関する不具合 本来、?属性のホットスポットはとあるダンジョンの謎解きを行わなければ解放されないのだが、?属性のホットスポットを解放済みのプレイヤーとマルチプレイをすると、他プレイヤーのデータにおいても?属性のホットスポットが強制的に解放されてしまう。 謎解きが存在するダンジョン以外でのマルチプレイでもこのバグが発生してしまう為、マルチプレイを行った後意気揚々と謎解きをしようとしたら、最初からホットスポットが解放されていて唖然となるプレイヤーを量産してしまった。 こちらも2020年9月のアップデートにおいて修正された。 アイテム受け渡しの不親切さ アイテムの受け渡しも確かに原作から進化してはいるが、2020年12月のアップデートまでは肝心のアイテム受け渡しを行える場所がプレイヤーの村にしか無かった。 素材やレシピをこまめに倉庫へ入れているプレイヤーが他の村でしか作れない装備品を作ろうとした時、材料を倉庫に忘れたらわざわざワールドマップのスタート地点まで戻らなくてはならない。その際確実に瘴気ストリームを越えなければならず、上述したロード時間も合わさってストレスが大きくなる。 アップデート後は、各地の拠点にアイテム受け渡しを行える場所が追加された。操作キャラ変更や拠点への入退場などでロード時間が挿入されるのは相変わらずだが、少なくともサブキャラへのアイテム受け渡しだけの為に瘴気ストリームを越える必要は無くなっている。 総評(リマスター) 15年以上の時を経てHDリマスターされた本作は、各キャラクターボイスの実装や、新規武器や新ダンジョンの追加など順当な進化が見て取れる。 しかし追加要素によって種族バランスが悪化した点をはじめ、リマスターによる追加・変更要素にはやや惜しい点が目立つ。 そして明確な劣化点である「原作よりも長いロード時間」については、世代が進んだにも拘らず技術力は逆に退化してしまったのか、と苦言を呈さざるを得まい。 オンラインマルチプレイ実装と引き換えに、原作のマルチプレイの良さが失われてしまったというのも非常に残念な点である。 思い出の中にある原作のようなマルチプレイをイメージして本作を購入したプレイヤーにとって、失望が大きいものとなってしまっている感は否めない。 結果として駄作という程ではないが、良作という評価も下しがたい一作となっている。 余談(リマスター) 現状、ソニー系ハードで発売された唯一の『クリスタルクロニクル』シリーズとなっている。 本作の発売を機に、当時の原作の攻略本の電子書籍版が販売された。 当然、本作の攻略情報等の新録はないが、元々、原作の攻略本自体高騰していたこともあってこちらは概ね好評である。 リマスター化にあたり、サウンドトラックCDもリマスター版として再び販売されている。元より音楽そのものの評価は高い作品であったため、こちらも好評である。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3791.html
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム 【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる えこーず・おぶ・たいむ】 ジャンル アクションRPG 対応機種 ニンテンドーDSWii 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2009年1月29日 定価 5,040円(税5%込) プレイ人数 1~4人 セーブデータ 1個 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 ファイナルファンタジーシリーズ クリスタルクロニクルシリーズ FFCC / RoF / LK / EoT / LD / TCB 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 FFシリーズの派生作品であるファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルシリーズの4作目。 3作目の『小さな王様と約束の国』は国作りRPGだったが、本作は1・2作目と同様のアクションRPGに戻っている。 主な略称は『FFCCEoT』。 本作は同時にWii版も発売されている。 特徴・評価点 シナリオは壮大な物語ではないが『謎や伏線を張りつつ、徐々に回収していく』というように解りやすく作られている。 操作方法は割とシンプル。 移動とジャンプ、チャージを含む武器攻撃・魔法、オブジェクトやキャラの持ち上げと持ち上げたものの投擲。 魔法はファイア・ブリザド・サンダー・ケアル・レイズ・クリアの基本6種類を、比較的初期からMPの許す限り使用可能。魔石は必要ない。 複数の魔法をターゲットリングを合わせて同時に放つことでより強力な魔法を使用できるシステム「マジックパイル」も健在。 基本的にマルチプレイ向けではあるが、シングルプレイでもある程度ならリングホールド(*1)やNPCとの連携を駆使すれば発動可能。 マジックパイルやリングホールドに使えるターゲットリングの数は、操作キャラがレベルアップするにつれて増えていく。 初見のプレイヤーでも迷う事無く楽しめる、絶妙な難易度調整。 道中が単調にならないように、慎重なジャンプを要する場所やちょっとした仕掛けの謎解きがあり、飽きさせないような工夫が試みられている。 戦闘に関しても、所謂連打ゲーにならないよう調整されている。 敵の中には空を飛んでいるもの、通常攻撃に強いもの、巣から無限に沸くものなど多様な個性を有しており、相手によって戦法を工夫すると戦いが楽になる。 ボス敵には適当に攻撃しても大してダメージを与えられない。特定の手順を踏んで弱点を見つけだし、そこを重点的に攻撃する必要がある。 クリアする毎により高い難易度が設定できるようになるので、戦闘が温くて飽きるという事も無い。尤も、最高難度を遊べるようになるまでには相当な数の周回が必要になるが。 やりこみ要素も豊富。 装備は種類が大幅に増加し、作成する為のレシピも特定の難易度でしか手に入らないものが存在する。1周クリアするだけでは全ての装備は手に入らない。 スクラッチカードやクエスト収集といった要素もある。 スクラッチカードで遊べるミニゲームをクリアすると、クリアしたカード1枚につき1回だけ、任意のタイミングで一定時間の間様々な特典効果を得ることができる。さらに、クリアした際にご褒美としてレアアイテムが貰えるカードも存在している(*2)。 あるダンジョンをクリアすると、『RoF』に登場したボスとも戦えるようになる。 攻撃方法や弱点、攻略法もほぼそのまま。当然ながら強さもそのままなので、調子に乗って到達時点で『RoF』後半のボスに挑んだりすると泣きを見る。 本編シナリオとはこれっぽっちも関係ない要素なので無視してもいいのだが、倒せば強力な装備品を作る為の素材を落とす事がある。 『RoF』に存在していた装備品の格差が是正された。 デフォルト状態での性能差はあるが、装備のレベルを最大まで上げれば性能は同程度になり、アビリティも付けられる数の差があるものの自由に変更できる。 これにより『RoF』で見られた、高難易度に挑む場合装備がほぼ固定となってしまうという問題が消滅。装備を自分の好みで選べるようになった。 装備にアビリティを付与する「ジュエル」はレベル3以上になった装備品を変換することで手に入る。変換できるジュエルは武器ごとに違う上、レベル3から更にレベルを上げるとより良い性能のジュエルに変換できる。「装備を成長させる楽しみがある」ととるか「武器の強化が面倒」ととるかはプレイヤー次第だが、少なくとも古い武器が無駄になるような事は無くなった。 『RoF』では種族毎に装備可能な武器が決まっていたが、本作では全ての種族で好きな武器を装備できるようになった。 連続攻撃の回数やチャージ攻撃の能否などによって、種族の差別化はきちんとなされている。 セーブポイントに着けばいつでもシングルプレイとマルチプレイを切り替えられる。 ニンテンドーWi-Fiコネクションにより、インターネットを使って遠方の相手とマルチプレイを行えるようになったという点も、当時は非常に大きかった。 現在はニンテンドーWi-Fiコネクションがサービス終了しており、リアルで集まらなければマルチプレイの神髄を味わえないのが残念だが、流石にこれは仕方あるまい。 レイスアビリティが廃止された。 前作では主にダンジョンの謎解きに使われたが、今作ではレイスアビリティは全て削除されている。 これだけだと劣化点にも見えるが、特定の種族のレイスアビリティを使わなければ解除できないギミックも廃止され、好きな種族で心ゆくまでダンジョンを探検できるようになった。 結果として、キャラ選択の自由度はFFCCシリーズでもトップクラスとなっている。 シングルプレイ時には冒険者ギルドで仲間NPCを作成し、連れ回す事ができる。 仲間には一人一人に魔法禁止、魔法(マジックパイル)重視、何もせず付いてくるだけ…といった具合の、大雑把な行動方針を指定できる。 魔法重視にしていると、同属性のマジックパイルに協力してくれる。 冒険者ギルドで冒険のメンバーを組む際に主人公(最初に作成したキャラ)を外してしまう事も可能。ただしシナリオ上はちゃんと主人公も同行しており、違うキャラが主人公扱いされるという訳ではない。 仲間にできるNPCには「傭兵」というものもあり、彼らは特定の条件(*3)を満たすと仲間にできる。 最初からレベルが高く、普通に作成しようとしたら手間が掛かるレア装備を所持している為即戦力として期待できる。…1名だけ条件達成の面倒さに見合わない低能力な傭兵がいるが、その辺はご愛嬌。 また普通に作成したキャラとはレベルアップ時の成長が異なる。多くの場合は、特定の能力が極端に成長しやすいというもの。この仕様が理由で、やりこみを考慮するのであれば普通に作成したキャラの方がより強く育ちやすかったりする。 ワールドマップが追加された。 前作はサガシリーズのように行き先を選ぶだけの味気ないモノだったが、今作は昔のFFのように自由にワールドマップを駆け回れる。さほど広くないので面倒さを感じることも少なく、雰囲気づくりに貢献している。 タッチスクリーンを使わずにプレイできるようになった。 Wii版との兼ね合いで、今作は全てボタン操作だけでクリアできる。混戦時はタッチする方が早いが、ボタンで操作したいプレイヤーからは好評の声が多い。 その他の評価点 基本やや引いた視点で固定されているが、街中などにあるお立ち台にのれば視点がキャラに寄る為、キャラや装備をじっくり観察できる。 キャラクターはレベルアップによってアビリティを習得する。前述したマジックパイルやリングホールドの最大数上昇のほか、チャージ攻撃の解禁、コンボ最大数増加、能力値ボーナスといったものがある。 『RoF』より2段階減ったものの、BGM、効果音、ボイスのボリュームをそれぞれ0(無音)~8(最大)の全9段階から自分の好みのものに調節可能。BGMは問題ないが、ボイスや効果音がうるさく感じてしまうので小さくしたいという人でも安心。 地味ながら出力もステレオとモノラルの2種類から選べる。この点も『RoF』と同様。 賛否両論点 コミカルな会話、ロマンシング サ・ガを彷彿とさせるフリーダムな選択肢やメタな突っ込みなど、街そのものは大きくないのだが『RoF』と同様割と楽しませてくれる。 しかし、その『RoF』と比較しても一部の会話が余りにもフリーダム過ぎて「シナリオの感動が台無しになった」と漏らすプレイヤーも居ない訳ではない(*4)。この点は人によりけり、といったところか。 『RoF』までは可愛らしい世界観とは裏腹にハードな内容や鬱シーンが散見されるストーリーとなっていたが、今作は一転して万人受けするような雰囲気になった。 「世界観は好きだけどストーリーの悲壮感が…」とシリーズ作品のプレイを足踏みしていた人も安心してご購入いただけるだろう。逆に前作までのようなシリアスさを期待したプレイヤーは肩透かしを食らう破目になってしまった。 余談だが、シナリオライターは前作と同じ人物が担当している。 『RoF』ではシングルモードとマルチプレイの主人公が別人で、ストーリーも全く異なっていたが、本作では主人公がシェルロッタに育てられたという設定となっており、マルチプレイにおいても必ずこの主人公が中心の物語となる。自分自身で一から設定を想像しながら楽しみたい、所謂「うちの子」派のプレイヤーには少々辛い。 一応主人公をパーティから外し、作成したキャラだけで冒険する事自体は可能。気にならないプレイヤーであれば妥協できる範疇ではある。 ダンジョンの仕掛けは凝ったものが多いが、素早い操作が必要とされる事が多く少々面倒くさい。アクション性はあるものの周回を重ねると煩わしく感じる。 また一度ダンジョンを出てしまうと解いた仕掛けは例外無く 全て元に戻る ので、複数回足を運ぶ必要があるダンジョンの攻略や、攻略途中で街に戻りたくなった場合には少々煩わしさを感じてしまう。 謎解きとしては全体的にそこまで難しくはないが、足場を引っ張って登っていくギミック等を何度もやらされると流石にテンポの悪さを覚えてしまう。 裏技的なテクニックの存在。 『RoF』に続き、クリアーに必須ではないが、知っているか否かで難易度が変化するテクニックがいくつか存在する。 「魔石ジャンプ」こそ封じられてしまったものの、本作ではメニュー画面から「ギルを落とす」を選択し、落としたギルを高く積み上げて足場代わりにしてしまうテクニックを使うことができる。誰が呼んだか、通称「ギルジャンプ」。 セルキー以外でも、スクラッチカードの特典効果(*5)に頼ることなく高所への移動が可能。マルチプレイで他プレイヤーと協力しなければたどり着く事すらできない場所にあるアイテムを無理矢理手に入れたりもできる。 ただしスタッフも学習したのか、『RoF』のようなダンジョンでのシーケンスブレイクはほぼできなくなっている。 もう一つのテクニック「チャージキャンセル」も健在。攻撃後ボタンを離さず少し長押しすると、攻撃モーション後に溜め攻撃のチャージを開始するのだが、この時チャージを始めてすぐにボタンを離すと、モーションの硬直を無視し即座に通常攻撃を繰り出せるというテクニック。 操作には慣れが必要だが、種族によっては攻撃ボタンを普通に連打しての連続攻撃よりもはるかに早く敵の体力を溶かすことができる。 流石に使いこなせればユーク一強…という訳ではなくなったものの、それでもユークを使うのであれば習熟は必須レベル。クラヴァットやリルティ、セルキーでも弓以外の武器を使うのであれば覚えておいて損は無いほど。 問題点 相変わらず視点が変更できない。斜め方向へ物を投げる時や、台から台へ飛び移る時等の操作がやりづらい。 オプションで上下左右の入力を斜め方向を基本とするものにも変更できる。ただし変更はタイトル画面からしか行なえず、また本作中では上下左右へ移動する必要がある場面も多い為、解決策としては微妙。 特に問題なのが、中盤から出てくるロープをターザンの如く飛び移って移動する場面。カメラワークの関係で、どの位置からどのタイミングでジャンプすればロープを掴めるのか非常に分かり辛い。これが原因で崖から望まぬ投身自殺をしてしまったプレイヤーは数知れず。 火山等のステージでは斜面から岩が転がり落ちてくるが、カメラ距離がキャラクターに近く、いきなり画面外からの岩に追突される事がある。 ただでさえ乱戦になりやすいゲームなのに、突然現れた岩に激突され大きく吹き飛ばされればストレスが溜まるのも当然であろう。 相変わらずキャラメイクの幅が狭い。基本的に変更可能なのは名前、種族、性別のみ。 髪の毛は一定条件を満たせば別の色に変更可能だが、メニュー画面の顔アイコンはデフォルトの色のまま。気になる人は確実に気になる。顔アイコン程度ならば、比較的少ない工程で色違いの差分を用意できそうにも思えるのだが。 ムービーシーンの質が低下した。ムービーに定評のあるスクウェア・エニックスの作品としては見逃せない問題点であろう。 前作はムービー用に作られたハイエンドモデルが動き回るため非常に見栄え良くクオリティも高かったが、今作はゲーム中のキャラモデルを小綺麗にしたものとなっている。代わりにムービーの数は前作よりも大幅に増え、オプションで音声をオフにするとムービー中も字幕だけになるという、他のRPGではあまり見ない珍しい仕様も。 シングルプレイでは受注できないクエストが幾つかある。 クエストのコンプができないという問題はあるものの、幸いにしてマルチ限定のクエストでしか入手できないアイテムは存在していない。 『RoF』においてもボタンのコンフィグはAボタンとYボタンの操作が逆になる程度しかなかったが、何と本作ではボタン配置が一切変更できなくなった。 操作自体は複雑でなく、また操作性に関する不満のほとんどはボタン配置以外の要素に起因しており、コンフィグ不能である事それ自体は大きな欠点ではない。 シングルプレイ時のみだが、魔法の選択と操作キャラクターの変更のコマンドが紛らわしい。前者はRボタンを押しながら十字キーの左右で選択、後者は同じくRボタンを押しながら十字キーの上下で切り替える。 察した方も多いだろうが「魔法を切り替えようとしたら操作キャラが変わってしまった」という操作ミスが頻繁に発生してしまう。 一応下画面のタッチでも切り替えられるので、こちらを使えば間違える事はない。しかし咄嗟にタッチするのも慣れが必要となる。 キャラの能力の強化が面倒。 誤解の無いように言っておくと普通のレベルアップでも能力値はちゃんと増える。ただしより強力なキャラを作るには少々手の込んだ作業が必要。 「特定の場所で手に入る能力上昇アイテムを繰り返し入手する」「キャラを新規作成し、装備にレベルアップによる能力上昇量を補正するアビリティを大量につける」といった二通りの手段がある。 だが前者は1回あたりの上昇量が雀の涙程度しかなく、後者は計画的に行わないと失敗する上に、特定の装備品がないと実行できない。 『RoF』と同様に、NPCは残念ながら利口とはいえない。 敵の攻撃を避けてくれない、攻撃するまでの感覚が長い、ちょっとした段差や穴を飛び越せずに引っかかる、など。 Lボタンで集合させることができるので下手なジャンプで穴に落ちまくるよりはずっとマシではある…が、ダメージ床などのトラップには結構引っかかる。 また、どの命令でも常にプレイヤーについてくるため敵に持ち上げ攻撃しようとしたら間違って仲間を持ち上げたり、作動させた仕掛けの邪魔になったりするトラブルも時々起る。その場に待機する命令が欲しかった。 シングルプレイだと上位のマジックパイルがやりづらい。 前述した通りNPCはマジックパイルに協力してくれるのだが、同じ属性で合わせる為出せる魔法には限度がある。 例えばファイアでマジックパイルを試みた場合、NPCは同じファイアでターゲットリングを合わせるためファイラ(ファイガ)は簡単に出せるが、ファイアとクリアが必要となるバリアを出す事はできない。 また魔法の最も得意なユークでもリングホールドは4つまでが限度のため、最上位のマジックパイルはシングルでは不可能。 もっとも、そこまでのレベルのマジックパイルは攻略に必須ではない。 マジックパイル自体が友達との協力を楽しむ為に用意された要素なので、一人で全てこなせては本末転倒という事なのかもしれない。 敵に魔法で攻撃した際、敵の状態異常が切れると「怒り」状態となり青い炎のようなものが頭部に現れる。この間は魔法攻撃が一切効かない。ちなみにエフェクトこそないものの味方にも発生する。 このため基本魔法で連続攻撃する戦法はお勧めできない。まぁ、ユークにはチャージキャンセルがあるので困る事は無いのだが… ちなみにこの仕様、説明書には載っていない。 状態異常は仕方ないとして、被ダメージ時や吹き飛ばされて転倒した際に復帰に時間がかかる。 『RoF』と比較すると、敵が複数いた場合に連続で攻撃・魔法を喰らって倒されることが多くなった。 一人でも遊べるとはいえ、やはり初代寄り・マルチプレイ向けの調整となっている感は否めない。 DS版は処理落ちしやすい。 ハードのスペックの問題で、処理落ちして動作が緩慢になったり操作を受け付けなくなる場面が頻繁に発生する。 大量のドロップアイテムを拾わずに放置した場合や、多数の敵が一度に出現した場合などはほぼ確実に処理落ちを起こす。 一方でハードのスペックが比較的高いWii版では、処理落ちが殆どない。 セーブデータが一つに減少した。 容量の関係だと考えられなくもないが、『RoF』では複数作成できただけに単純に劣化している。兄弟姉妹で一つのカセットをシェアするのは実質不可能。 Wii版はDS版との連動の都合上、幾つかの制約が生まれてしまっている。 TV画面でDS同様2画面表示をするため、配置や大きさの変更はできるものの、小さい画面ではかなり視認性が悪く厳しい仕様。 当然グラフィックもDS版基準になっている。最早ジャギーが目立つとかいうレベルではない。 総評 丁寧な出来栄えであった『RoF』から更に煮詰めた結果、全体的にシンプルながらも、丁寧な作りをしっかり感じられる一作となった。 特に装備品の格差是正や、マルチプレイのWi-Fi対応といった改善がなされた点は極めて大きい。 『RoF』以上にフリーダムぶりが加速した会話は好みが分かれるものの、全体的なクオリティは間違いなく良作のそれである。 スクエニの「DSとWiiでマルチ展開をする」という計画のもとに開発されたソフトであったが、DS版のみで約25万本、Wii版を合わせると約30万本と、ユーザーにはDS版がより受け入れられた模様。十分ヒットしたと言える程度の結果は残している。 余談 本作で作成できる装備品の中には「メイド服や巫女服、セーラー服(*6)」「他のFFCCシリーズ登場キャラのコスプレ」「FFシリーズ本編の召喚獣を模した装備」「魔導アーマー」「ヴァンツァー装備」といったネタ装備も多く見られる。 単なるネタという訳ではなく、これらの一部は最終装備としても十分な性能を持っている。 そうしたネタ装備の中でも一番きわどいのが「白球の服」。お察しの通り野球のユニフォームで、一見すると世界観から浮いている以外にネタ要素は無いように見える…が、野球帽や野球ヘルメットではなく、なぜか「怪しいきぐるみ」なる頭装備とセットになっているのである。 セットで装備した際の見た目は…ぜひとも自身の目で確かめていただきたい。
https://w.atwiki.jp/rpgsas/pages/36.html
メニュー トップページ 人気投票 ゲーム人気投票 アーケードゲーム人気投票 ドラゴンクエスト人気投票 ソーマブリンガー ソーマブリンガー ファイナルファンタジー クリスタルクロニクル エコーズオブタイム リングオブフェイト ドラゴンクエスト ドラゴンクエスト ドラゴンクエストIX ドラゴンクエストIIIV ドラゴンクエストIIV ドラゴンクエストVI ドラゴンクエストV ドラゴンクエスIV ドラゴンクエストIII ドラゴンクエストII ドラゴンクエストI モンスターズ ジョーカー2 ジョーカー 掲示板 ffcc掲示板 このサイトの記事を無断転載 することを禁じます。 転載を希望の方はこちら から報告してください。 このサイトのリンクをはるのは、禁止です。 相互リンク・リンクを希望の方はこちらまで。 ここを編集